英ウィメンズクリニック

HANABUSA WOMEN'S CLINIC

研究開発・学会発表

診療・治療

第104回近畿産婦人科学会学術集会

  • 移植した胚盤胞のグレード分類別に検討した2段階胚移植法の妊娠率について
  • 平成13年6月16日~17日 大津市
  • 第104回近畿産婦人科学会学術集会
  • 英(はなぶさ)ウィメンズクリニック 滋賀医科大学産婦人科 
    塩谷 雅英、後藤 栄、高倉 賢二、野田 洋一

【発表の概要】

近年、着床前の胚による子宮内膜の priming が着床の成立過程において重要である事が認識されつつあり、この概念を臨床応用した2段階胚移植法の有効性が確認されている。当院では、平成12年5月より平成13年1月までに52例の患者に対し56周期の2段階胚移植法を実施し、76.8%(43/56)と極めて高い妊娠率を得た。そこで今回、移植胚盤胞のグレード分類別に2段階胚移植法の妊娠率を検討した。胚盤胞のグレード分類にはGardnerらが提唱した分類を用いた。その結果、グレード1の胚盤胞を移植した症例における妊娠率は33.3%(1/3)、グレード2では80.0%(4/5)、グレード3では82.4%(14/17)、グレード4では 94.4%(17/18)、グレード5では91.7%(11/12)であった。グレード3以上の胚盤胞を移植したのにもかかわらず妊娠に至らなかった症例は5例であったが、いずれも胚盤胞移植時の子宮内膜厚が10mm以下であった。以上より、2段階胚移植法においてはグレード2以上の胚盤胞を移植することで高い妊娠率を期待できることが示唆された。また、子宮内膜の厚さが10mm以下の症例に対してはさらなる工夫を必要とすることが示唆された。

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