英ウィメンズクリニック

HANABUSA WOMEN'S CLINIC

研究開発・学会発表

診療・治療

第14回 日本臨床エンブリオロジスト学会

  • 移植胚盤胞のグレードが同じであっても患者年齢が異なれば妊娠率および流産率は異なるのか?
  • 平成21年3月21日
  • 第14回 日本臨床エンブリオロジスト学会
  • 田中里美、後藤栄、橋本洋美、松永雅美、苔口昭次、塩谷雅英                 英ウィメンズクリニック

【発表の概要】

【目的】凍結融解胚移植周期での単一胚盤胞移植において、移植胚盤胞のグレードが同じであっても患者年齢が異なれば妊娠率および流産率に差違が生じるのかを後方視的に検討を行った。

【方法】2006年1月から2008年8月に凍結融解胚移植周期において単一胚盤胞移植を行った1692周期を対象とした。移植に供した胚盤胞の形態評価をGardnerの分類に基づき、6段階(G1~G6)に分類し、それぞれを患者年齢ごとに30歳未満(A群)、30歳から34歳(B群)、35歳から37歳(C群)、38歳から40歳(D群)、41歳から42歳(E群)、43歳以上(F群)の6群に分けて、臨床妊娠率及び流産率の比較検討を行った。

【結果】妊娠率及び流産率はG1のグレードの胚盤胞を移植した周期では、A群35.0%、14.3%、B群42.0%、24.3%、C群28.3%、23.1%、D群18.6%、23.1%、E群5.6%、50.0%、F群13.3%、50.0%、G2胚で、A群77.8%、7.1%、B群46.9%、24.5%、C群47.6%、24.0%、D群27.9%、33.3%、E群25.0%、25.0%、F群0%、G3胚で、A群60.0%、3.7%、B群58.5%、9.7%、C群58.5%、11.6%、D群41.2%、20.0%、E群36.6%、40.0%、F群41.7%、80.0%、G4胚で、A群78.1%、0%、B群74.0%、14.9%、C群63.2%、14.5%、D群67.3%、31.4%、E群50.0%、16.7%、F群20.0、100%、G5胚で、A群82.6 %、10.5%、B群68.9%、21.4%、C群68.6%、11.4%、D群50.0%、6.3%、E群33.3%、0%、F群20.0%、0%、G6胚で、A群該当周期なし、B群66.7%、50.0%、C群66.7%、50.0%、D群50.0%、0%、E群50.0%、100%、F群該当周期なしであった。胚盤胞の形態が同グレードであっても、年齢が高くなるにつれて妊娠率は低くなり流産率は高くなる傾向がみとめられた。

【結論】単一胚盤胞移植における妊娠成績を予測する上で、胚の形態評価に患者年齢を加味して評価する重要性が示された。

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