英ウィメンズクリニック

HANABUSA WOMEN'S CLINIC

研究開発・学会発表

診療・治療

神戸市灘区医師会 生涯教育・学術講演会

  • 不妊症治療におけるパラダイムシフト
  • 平成24年7月17日(火) 灘区医師会館
  • 神戸市灘区医師会 生涯教育・学術講演会
  • 塩谷雅英


    英ウィメンズクリニック

【発表の概要】
2010年のノーベル医学生理学賞は大方の予想を裏切って、「体外受精の父」であるロバートエドワード博士に授与されました。ちなみに「体外受精」は英語で、「in vitro fertilization=IVF」といい、その結果生じた受精卵を子宮内に移植することを、「胚移植」、英語では「embryo transfer=ET」と言います。エドワード博士は1978年に世界初の体外受精児、ルイーズブラウン嬢の誕生に貢献しました。スウェーデンのカロリンスカ研究所はこの業績を不妊症治療における「パラダイムシフト」、すなわち「その時代や分野において当然のことと考えられていた認識や思想、社会全体の価値観などが革命的にもしくは劇的に変化」させた業績と評価したのです。不妊症治療に体外受精はまさに「パラダイムシフト」でした。それ以来すでに世界中で400万人以上のベビーが体外受精で生まれています。また、体外受精でなければ妊娠できない世界中の何百万という不妊カップルに恩恵を与える事になりました。現在、我が国には、日本産婦人科学会に登録している「体外受精実施施設」は600件を越えています。そして、毎年10万周期以上の治療が行われており、その結果毎年2万人以上の体外受精児が生まれています。50人に1人の赤ちゃんは体外受精によって生まれているのです。厚生労働省も体外受精治療を有効な手段と認め、子ども、子育て支援の一環として、体外受精治療を受ける人々の経済的負担を軽減するために、特定不妊治療費助成事業を行っています。この制度では、体外受精を受ける方を対象に、初年度45万円を限度に、2年目からは30万円を限度に治療費用が助成されます。本講演では、当院で行っている体外受精治療の実際についてご紹介したいと思います。
 

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