不妊治療の知識

3月のおはな

理事長コラム

理事長コラム

当院理事長 塩谷雅英が毎日の診療の中、見えてきたこと、皆様に是非お伝えしたいことなどをつづったコラムです。

第97回 卵管水腫について(2017年1月)

  二人目不妊の原因の多くは卵管か精子の異常です。特に、卵管の異常は徐々に進行する方が多く、一人目を授かった時には卵管の異常は軽度であったものの、二人目の時には卵管の異常が進行しているため二人目不妊となってしまうケースが多く見受けられます。例えば、3年前の卵管検査では異常を認めなかったのに、改めて検査を行ってみると、卵管の狭窄や閉塞、場合によっては卵管水腫が見つかる事もあります。
ここで卵管水腫について説明します。卵管は本来、管ですから入口と出口があり、これらが詰まっていない限り、中に水分が溜まることはありません。しかし、この入口も出口も詰まってしまうと卵管の中に分泌された水分は行き場を失い、卵管の中に溜まる事になります。やがて、卵管は貯まった水分によって風船のように膨れる事もあります。この状態を卵管水腫と呼びます。卵管水腫は卵管の入口と出口の両方が詰まった状態ですから、卵管異常の終着点と言えるかもしれません。