英ウィメンズクリニック

HANABUSA WOMEN'S CLINIC

研究開発・学会発表

診療・治療

第28回 日本受精着床学会総会・学術講演会

  • 当院におけるAMH10pM未満のARTによる治療成績について
  • 平成22年7月28日~29日 パシフィコ横浜
  • 第28回 日本受精着床学会総会・学術講演会
  • 英ウィメンズクリニック




    苔口昭次、田中里美、古橋孝祐、水田真平、橋本洋美、緒方誠司、後藤栄、松本由紀子、山田聡、水澤友利、宮本博之、塩谷雅英

【目的】AMH値は卵巣機能予備能力の指標として有用であるとされ、AMH低値例は卵巣機能の低下が推測される。AMH値からみたART治療成績の報告は少ない。今回AMH低値群を5pM未満と5-10未満に分け成績および各群に適切な誘発方法がないか後方視的に検討した。

【方法】2009年8月から11月迄の間AMH測定をした823例。AMH値10pM未満を移植実施2群(A群:5pM未満88例、B群:5-10pM;91例)にわけ、各群に誘発方法、卵回収個数、受精率、分割率、胚盤胞発生率、妊娠率を比較した。

【結果】2群の背景に差はなかった。誘発方法はshort法がB群で多かった。卵回収個数はCOH例でA群平均3.4個、B群平均5.8個(P<0.01)。A群vsB群の受精率は79.3%(195/246)vs71.1%(315/443)、分割率は71.1%(175/246)vs62.0%(274/443)、胚盤胞発生率は43.0%(41/95)vs44.3%(82/185)。Short法に限ってもAMH値5pM未満群に行うと5-10pM群に比較して卵回収個数が少ないが、受精率、分割率、胚盤胞発生率に差はなかった。妊娠率は、周期別で25.0%(18/72)vs30.6%(19/62)、症例別で47.4%(18/38)vs45.2%(19/42)。妊娠継続率は周期別A群12.5%(9/72)vsB群21.0%(13/62)、症例別23.7%(9/38)vs31.0%(13/42)、であった。移植キャンセル率は、A群36.3%(41/113)、B群13.9%(10/72)(p<0.05)。誘発方法別妊娠率(周期別)はA群(mild法(clomiphene+COS or natural+COS);22.0%(9/41)、short法;30.8%(8/26))、B群(mild法 9.1%(1/11)、short法33.3%(15/45))。

【結論】誘発方法をmild法とshort法に限った場合、AMH値5-10pM群でmild法はshort法に比べ妊娠率低下傾向があるが有意差はなかったため、各群に有効な誘発方法を見つけることはできなかった。AMH値5pM未満の症例でも、移植キャンセル率が有意に高くなるが、胚移植ができれば、5-10pM群と同様な妊娠率を得ることができることがわかった。

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