研究開発・学会発表

4月のおはな

第55回 日本生殖医学会総会・学術講演会

学会名

第55回 日本生殖医学会総会・学術講演会

日・場所

平成22年11月11日~12日 ホテルクレメント徳島

タイトル

採卵時回収卵数別にみたART成績の検討

発表者名

緒方誠司、橋本洋美、山田 聡、水澤友利、松本由紀子、

後藤 栄、苔口昭次、塩谷雅英

英ウイメンズクリニック

現在、ARTにおける卵巣刺激法は、排卵を抑制するためにGnRH agonistやGnRH antagonistを併用したうえで、hMG製剤やrFSH製剤の投与により複数の卵胞を発育させる方法(調節卵巣刺激)が主流となっている。この際、治療に伴う患者の苦痛と経済的負担を軽減させ、OHSS等の重大な合併症を避けるために、治療開始前から、卵巣刺激法の選択を最適化することが求められている。血中AMH値などの卵巣予備機能評価に基づいた採卵時回収卵数の予測は、卵巣刺激法の選択基準として有用な方法の一つと考えられるが、採卵時回収卵数が妊娠予後にどのように影響しているかは明らかでない。我々は今回、採卵時回収卵数と妊娠予後との関係を知る目的で、2008年1月~2008年12月に当院で採卵を行い、採卵時に1個以上卵を回収できた2437周期に対して、採卵周期ごとの採卵時回収卵数と妊娠率との関係を後方視的に解析した。採卵周期ごとの妊娠率は、採卵日より1年以内に妊娠が成立したかどうかで検討した。採卵時回収卵数は1個が最も多く、個数が多くなるにつれ周期数は少なくなっていた。最も妊娠数の多い周期は採卵時回収卵数9個の周期であった。採卵周期あたりの妊娠率は採卵時回収卵数が多ければ多いほど、線形的に増加していったが、16個で90.9%となりプラトーに達していた。実際の臨床ではOHSS 発症の回避や新鮮周期での移植の可能性を残すことを考慮する必要はあるが、採卵周期あたりの妊娠率を高め、なるべく採卵回数を減らすという観点からは、採卵時回収卵数が9個あるいは16個が目標値となりうる可能性が示唆された。