不妊治療の知識

1月のおはな

理事長コラム

理事長コラム

当院理事長 塩谷雅英が毎日の診療の中、見えてきたこと、皆様に是非お伝えしたいことなどをつづったコラムです。

第80回 多嚢胞性卵巣症候群(PCO)について(2013年8月)

今回は多嚢胞性卵巣症候群(PCO)についてお話します。なんだか難しそうな病気、と思われるかもしれませんが、実は女性の約10人に1人がPCOであり、また生理不順の原因の殆どがPCOですので、病気というよりも「生理不順の体質」と言った方が正しいでしょう。PCOでは、20歳を過ぎた頃から生理不順になる方が多く、他にニキビができ易くなる、体重が増え易くなるという特徴もあります。ニキビや体重増加は、男性ホルモンの分泌が亢進することに原因しています。もちろん、男性ホルモンの分泌が亢進するといっても、男性の10分の1程度ですからご安心ください。PCOでは、生理不順になり、時には排卵が起こりにくくなることもあり、不妊症の原因にもなります。また、生理不順を放っておくと、子宮体がんのリスクが高まる事も指摘されています。PCOは、血液検査や超音波検査で診断されます。生理不順で悩んでいる方は一度婦人科を受診され、PCOかどうか調べてみると良いでしょう。

執筆:理事長 塩谷雅英