不妊治療の知識

1月のおはな

理事長コラム

理事長コラム

当院理事長 塩谷雅英が毎日の診療の中、見えてきたこと、皆様に是非お伝えしたいことなどをつづったコラムです。

第75回 男性不妊について(2013年1月)

不妊症の原因には様々なものがあるのですが、男性に原因が見つかることも決して稀ではありません。そこで不妊症の疑いがある場合には、フーナー検査か精液検査を早めに受けていただきたいと思います。フーナー検査は、性行為後24時間以内に受診していただき、子宮の中に精子が入っているかどうか調べる検査です。精液検査では、精子の濃度や運動率、運動の様子など詳しく調べます。
男性不妊の治療としては、ホルモン薬やビタミン剤、漢方薬などによる治療が行われます。これらでも改善を見込めない場合には、人工授精や体外受精、場合によっては顕微授精治療をお勧めすることもあります。
精液検査では精子を全く見つけることができない場合、無精子症と判断されます。以前は治療方法がなかった無精子症ですが、現在は無精子症でも妊娠を期待できる場合が少なくありません。精巣から直接精子を回収し、このわずかな精子を利用して顕微授精を行います。
当院では、無精子症の患者様でも約6割の方に精子を発見できています。そして精子を発見できた方の7割の患者様にお子さんが授かっていますので、諦めないで治療に取り組んで頂きたいと思います。

執筆:院長 塩谷雅英