はなぶさ ブログ

2月のおはな

がん患者さんの妊孕能保存のためにできること その1

若年性のがん治療に関しては、以前はがん治療の事だけを考えて行われていましたが、最近ではがんが治った後の事も考えて治療する事が主流になってきています。

特に白血病などは比較的若い患者さんも多いのですが、大量の抗がん剤を使用するために卵巣機能や精巣機能がなくなってしまうことが多くあります。


そのため、男性では抗がん剤治療前に精子を凍結する事が推奨されます。

治療前というのは精神的にも大変な時期ではありますが、抗がん剤治療が始まってからでは精液所見が悪くなってしまうため、是非とも凍結しておかれることをお勧めします。
一方で、女性の場合に卵子を凍結するのは、男性よりもはるかに大変です。

一般的な採卵スケジュールを組んだとしても1ヶ月はかかってしまうため、抗がん剤治療前には現実的ではありません。

そのため、卵巣自体を摘出して凍結するという方法がとられることがあります。

卵巣の摘出は腹腔鏡手術で行われることが多く、片側だけ摘出することが一般的です。

数年後抗がん剤治療が終了しがんが根治した事が確認できたら、凍結していた卵巣を自家移植する事になります。

卵子凍結および卵巣組織凍結保存の実施施設については以下のページも参照ください。
http://www.j-sfp.org/ovarian/index.html

移植された卵巣がどのように働いて妊孕能を回復するのか。

今一つイメージが掴みづらいかもしれませんので、次回は報告されている症例報告の一例をご紹介したいと思います。

 

(文責:[医師部門] 江夏 徳寿 [理事長] 塩谷 雅英)