はなぶさ ブログ

5月のおはな

不妊治療でよく使われるエストラーナテープのお話 その2

今回は「エストラーナテープ」の使い方や副作用についてお話しします。

エストラーナテープは不妊治療では、体外受精で胚移植を行うときによく使われます。
卵胞ホルモンの働きにより、月経周期の前半は子宮内膜を厚くし、受精卵の着床の準備をします。

月経周期の後半は黄体ホルモンとともに働いて子宮内膜を受精卵が着床できる状態にしてそれを維持していきます。
このような使い方は保険適応外なので、自費となってしまいます。

実際の使用方法は、当院ではホルモン補充周期の場合は月経開始2日目から、0.72mg 3枚使用を開始し、2日毎に貼り替えていきます。通常は卵胞ホルモンにより卵胞の発育が抑制され、この周期は排卵が起こりませんので、月経15日目から黄体ホルモン製剤の併用を開始することでこの日を排卵日として胚移植の日が決まることになります。
自然排卵周期の場合は排卵翌日から、使用を開始します。

成分は天然型のエストラジオールのため、血液検査で測ることができますのでちゃんと吸収されているか確認することもできます。

副作用についてはやはり一番多いのは、貼付部位のかゆみでしょうか。

根本的に予防することは難しいですが、できるだけ同じ場所に貼らないことで少しは回避できることが多いです。

どうしてもかゆみ等で合わない場合は、同じエストラジオールのゲル(塗り薬)や錠剤(内服薬)に切り替えることもできます。

あとは、ホルモンのバランスが自然と異なることで悪心が出たりすることもあります。

これは使用しているうちに軽くなることも多いかと思います。
それからピルの記事でも書きましたが、頻度はごく稀ですが血栓症にも注意が必要です。

「手足のまひやしびれ」、「胸の痛み」、「呼吸困難」、「片方の足の急激な痛みや腫れ」などの特徴的な自覚症状があります。

このような症状を感じたらすぐに使用をやめて処方医に相談又は受診するようにしましょう。

お薬のことを少しでも知って使っていただき、治療に対する理解の一助になりますと幸いです。

 

以前の記事はこちらからお読みいただけます。

不妊治療でよく使われるエストラーナテープのお話 その1

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(文責:[生殖医療薬剤部門] 山本 健児 [理事長] 塩谷 雅英)