はなぶさ ブログ

2月のおはな

体外受精/顕微授精で生まれた子供の学力テストの結果について

以前、体外受精で生まれた子供の発育は? その1 その2 において、

「体外受精児のメンタルヘルスや社会性、認知能力を含めた成長過程は一般児と比べて問題なかった。」

という内容の研究を紹介しましたが、

それに関連して子供の学力テストの成績を一般妊娠で生まれた子供と比較した研究が報告されましたので紹介したいと思います。

Cognitive development in children up to age 11 years born after ART—a longitudinal cohort study

(体外受精後に誕生した子供の11歳までの認知能力-縦断的コホート試験)
この論文はイギリスのBarbuscia氏らが2017年にHuman Reproduction誌に報告した研究です。
この研究ではイギリスで行われた2000年の国勢調査時点で9カ月未満だった子供を対象にして2003年、2005年、2012年とフォローアップ調査を追加した前向き検討になります。

最終的に15218名の子供を対象とした大規模な調査になっており、現在まで行われている調査の中で最大規模のデータとなります。

まず今回は、対象となった子供の背景の内訳を見てみることにします。

両親の年齢は父母ともに体外受精/顕微授精群の方が5歳ほど高いようです。

それに伴って高収入の割合は体外受精/顕微授精群で高く、管理職や専門職の割合も多いようです。

妊娠合併症は体外受精/顕微授精群で多くなっていますが、これは海外では複数個の受精卵を移植する事が一般的であるため双子、三つ子の割合が増えたためと考えられます。

同様の理由で低出生体重の割合も増えています。

 

次回は学力テストの成績に違いがあるのかどうかの結果を見ていきましょう。

 

以前の記事もご参照ください

体外受精で生まれた子供の発育は? その1

体外受精で生まれた子供の発育は? その2

 

(文責:医師部門 江夏 徳寿、理事長 塩谷 雅英)