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6月のおはな

着床障害を改善?子宮内膜スクラッチ法について⑤ 海外論文の解析結果から~スクラッチ法による違いは

子宮内膜スクラッチ法についてお話をしていますが、前回までは子宮内スクラッチ法の原理や、当院での研究論文について紹介してきました。

(その内容については下方のリンクよりお読みいただけます)

 

からは、世界のスクラッチ法の研究をまとめたレビュー論文をご紹介しています。
Endometrial scratch injury for women with one or more previous failed embryo transfers: a systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials

(移植不成功例における子宮内膜スクラッチ法:システマティックレビューおよびランダム化試験のメタ解析)

前回は出産率を見てみましたが、と多くの報告でスクラッチを行った群の方が出産率が高く、

トータルでみるとスクラッチ群の方が1.38倍出産率が高くなっているということをご紹介しました。

 

今回は、実際に行ったスクラッチの方法によって結果に違いがあるのかを見てみましょう。

 

方法は、スクラッチを行った時期(卵胞期 or 黄体期)や回数を比べています。

 

 

卵胞期にスクラッチを行った報告で出産率が2.0倍(95%信頼区間1.12-3.58)と最も高くなっています。

 

次いで黄体期に2回のスクラッチを行った場合は1.29倍(95%信頼区間1.05-1.59)となっており、これも統計学的に有意な差であると言えます。

 

一方、卵胞期に2回、黄体期に1回のスクラッチを行った場合と黄体期に1回のスクラッチを行った場合は両群間に差を認めていません。

 

次回はどんな方にスクラッチ法が有効なのかを検討した結果についてお話します。

 

関連する以前の記事もご参照ください

着床障害を改善?子宮内膜スクラッチ法について① 子宮内膜スクラッチ法とは

着床障害を改善?子宮内膜スクラッチ法について② 妊娠率はよくなるか

着床障害を改善?子宮内膜スクラッチ法について③ スクラッチで採取された内膜は

着床障害を改善?子宮内膜スクラッチ法について④ 海外論文の解析結果から~出産率は

 

ハナブロテーマ 「子宮内環境」

 

(文責:医師部門 江夏 徳寿、理事長 塩谷 雅英)

 

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