はなぶさ ブログ

2月のおはな

血液型で妊娠率は変わる? 血液型と妊娠率の科学的検証② その結果は

血液型によって妊娠率は変わるのか?

前回から、この様な都市伝説的な話題を科学的に検証した研究をご紹介ています。

 

Association between ABO blood type and live-birth outcomes in single-embryo transfer cycles

(ABO血液型別にみた胚移植の出産の結果)
この研究はアメリカのPereira氏らによって2017年のFertility and Sterility誌に発表された論文です。
この研究では40歳未満の女性で体外受精を行い、新鮮単一胚移植を行ったアメリカ人女性2329名を対象として調査しています。

 

前回は患者背景をお話ししましたが、今回はいよいよ結果を見ていきましょう。

 

出産あり群と無し群で比較した場合、年齢は出産あり群34.7歳に対して無し群35.1歳と出産あり群の方が少し若くなっています。

人種でみると黒人の出産率が40.4%と他の群よりやや低くなっていますが、統計的な差は無いようです。

 

気になる血液型で見ると、AB型が50.8%と最も高く、A型が42.7%と最も低くなっていますが、やはり統計的な差は認めていないようです。

 

Rh型でも調べていますが、こちらはRh(+)で44.0%に対してRh(-)で41.4%ですから、差は無いようです。

 

 

 

最後に単変量解析と多変量ロジスティック回帰分析による出産率の比較をしています。

こちらではA型を基準として各因子で比較しています。

右の調整オッズ比は各血液型を、年齢、人種、BMI、排卵誘発期間、子宮内膜厚、成熟卵胞数、余剰凍結受精卵数などで補正したものになります。

 

これをみると、A型を基準とした場合B型の出産率は1.0倍(95%信頼区間0.9-1.8)、AB型0.91倍(0.7-1.1)、O型0.94倍(0.8-1.2)といずれの血液型においてもA型と差を認めていない事が分かります。
ということで結論としては
・血液型の違いは新鮮胚移植の結果に影響しない。
ということでした。
いやまあ、そりゃそうでしょ。

と思いながらも、じゃあなぜ日本にはA型が多いのかと疑問に思ってしまったりもしますが、これは地域差が大きいようですね。

ちなみにインドではB型が多いようです。

全世界でグローバル化が進んでいますから、あと何百万年かたてば、人類の血液型比率は同じになるかもしれませんね。
 

以前の記事もご参照ください

血液型で妊娠率は変わる? 血液型と妊娠率の科学的検証① 患者背景について

 

(文責:[医師部門] 江夏 徳寿 [理事長] 塩谷 雅英)

 

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