くにDr.の論文日記 ~OHSS編~
皆さんこんにちは、江夏です
今回ご紹介する論文は、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)についてです。
体外受精では、卵子はたくさん確保したいところです。
しかし一方で、あまりに刺激しすぎると卵巣がパンパンに腫れ上がってしまいます。
これを卵巣過剰刺激症候群(OHSS)といいます。
OHSSを軽減するためにいろいろな方策が考えられてきましたが、その代表格が
「トリガーにHCGではなくGnRHアゴニストを使用する」
です。
当院で使用している薬剤名としては、ルクリン(=リープロレリン注射)あるいはブセレキュア(=ブセレリン点鼻)がこれに当たります。
では、いったいHCGとどういう違いがあるのか、それについてまとめた論文になります。
ちなみに、ロング法とショート法ではGnRHアゴニストによるトリガーは無効なので、HCGを使用せざるを得ません。
ですので、PCOSの方にロング法やショート法を勧めるのは慎重になる必要があります。
今回は以上です。
文責:
[医師部門] 江夏 国宏
2004年 慶應義塾大学法学部卒業
2012年 熊本大学医学部卒業
日本産科婦人科学会専門医
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