英ウィメンズクリニック

HANABUSA WOMEN'S CLINIC

理事長コラム

はなぶさコラムス

当院理事長 塩谷雅英が毎日の診療の中、見えてきたこと、皆様に是非お伝えしたいことなどをつづったコラムです。

第49回 無精子症について(2010年6月)

医学の進歩により、精液検査で精子が全く見つからない  "無精子症"  と診断されても妊娠を望むことができるようになっています。当院では、無精子症と診断された場合、神戸大学泌尿器科と連携して治療に当たっています。実際の治療としては、精巣から精子を小手術にて回収し、見つかった精子を用いて顕微授精治療を行います。開院以来すでに300名以上の患者さんにこの治療にたずさわり、治療実績は我が国ではトップクラスとなっています。無精子症と診断された患者さんのおよそ70%の方に精子を見つけることができています。そして、精子が見つかった方のおよそ70%に妊娠という結果が得られています。無精子症は大きく2つに分類されます。一つは、精子の通り道が塞がっていることが原因の無精子症で、この場合、ほぼ100%精子を見つけることができます。もう一つは、精子そのものの産生に異常があるケースで、この場合精子を見つけることができる可能性は40%ほどです。精子が見つかった場合、その後の治療成績を左右する大きなファクターは妻の年齢となります。妊娠できる可能性は、妻年令が30才未満で85%、30~36才で62%、37~39才で34%、40才以上なら13%というのが当院の成績です。このことから無精子症と診断されましたら、早期に治療を開始することが大切です。

院長 塩谷雅英

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