英ウィメンズクリニック

HANABUSA WOMEN'S CLINIC

理事長コラム

はなぶさコラムス

当院理事長 塩谷雅英が毎日の診療の中、見えてきたこと、皆様に是非お伝えしたいことなどをつづったコラムです。

第89回 ピルの服用と卵胞の数の関係について(2015年9月)

 ピルで卵胞の数が減ると聞き、服用をためらわれている患者様がいらっしゃいます。ある医師は「ピルの内服で胞状卵胞を消してしまう」と言い、ある医師は「ピルで卵胞は減らない」とおっしゃる。混乱されている方が多いようですが、どちらも間違いではなく、問題は原始卵胞と胞状卵胞を混同しておられる事にあると思います。正しく表現するならば、「ピルを服用すると胞状卵胞の数は減る事はありますが、原始卵胞が減ることはありません」となるでしょうか。
 原始卵胞は、女性がこの世に生を受けた時、卵巣の中におよそ200万個備わっています。この原始卵胞はピル内服の有無に関わらず、一生涯を通じて減り続け、平均的に51歳前後で500個未満となり、閉経を迎えます。原始卵胞の数は薬の作用や生活環境、生活習慣などに影響されることはほとんどありませんが、この原始卵胞の減り方には大きな個人差があり、20~30代でほとんどなくなる方もおられます。

執筆:理事長 塩谷雅英

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