英ウィメンズクリニック

HANABUSA WOMEN'S CLINIC

胚培養スタッフより

はなぶさコラムス

当院胚培養スタッフからお届けするコラムです。一般の治療ではなかなか見えにくい部分をお届けしています。

保険適用での受精卵延長(2023年3月)

不妊治療が保険適用になってから、1年が経とうとしています。そろそろ、凍結受精卵の延長を考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

保険適用で凍結受精卵の延長手続きは1年に1回、凍結期限日以降()に行う必要があり、いくつかの規定があります。今回は、その規定についてのお話いたします。

 

規定は4つです。

①保険適用で移植のご予定がある患者様、つまり『高度生殖補助医療計画書を提出している患者様』が対象です。ご妊娠されて当院を卒院した患者様※2は、保険適用外となり、自費での延長手続きとなります。

 

②保険適用の年齢は43歳未満なので、保険適用での延長手続きも42歳までとなります。

43歳以上の患者様で延長をご希望の場合は、自費でのお手続きとなります。

 

③保険適用で実施できる移植回数も制限がございます39歳以下で6回、40歳以上で3回までと定められていますので、その回数を超えたあとの延長は、自費でのお手続きになります。尚、卒院後、2人目希望でご来院された場合(※1、移植回数はリセットされます。

 

④保険適用の凍結保存可能期間は最初の凍結日から3年間です。つまり、延長回数は2回目までと定められています。その後の延長は自費でのお手続きとなります。

 

※1  保存中止ご希望の場合は、凍結保存期限日までに手続きが完了している必要があります。ご注意ください。

※2  2人目の妊娠希望等で再び治療をご希望される場合は、上記の規定条件を満たせば、保険適用での延長が可能です。この場合、卒院されたあとの延長は自費になりますが、2人目希望で再度治療希望の場合は、過去の保険適用での凍結期間と合わせて3年間保存できます。下記の図の場合、凍結日から1年以内に卒院。その後、2人目希望で来院しているので、残り2年間、保険適用での凍結受精卵の保存が可能です。ただし、治療内容によっては、保険適用にならない場合がございます。保険適用で延長ご希望の場合は、必ず医師との診察でご相談ください。

 

これらの規定は2022年に厚生労働省が定めた規定となります。保険の規定は2年に1回改正となるので、2024年には変更される可能性があります。変更があった場合は、ホームページ等でお知らせいたします。

 

培養部門 岸 加奈子

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