不妊治療の知識

3月のおはな

子宮卵管造影(一般的検査・重要検査)

卵管の異常による不妊症は、不妊の原因の中でももっとも多いものです。また、子宮の変形が原因で妊娠しにくかったり流産しやすくなることがあります。この検査では、卵管の異常や子宮腔の変形の有無を調べます。
また、この検査の後は妊娠しやすくなることがわかっています。

検査の方法

一般的には、子宮口からカテーテルを挿入し、造影剤と呼ばれる検査薬を子宮腔から卵管へと注入します。この造影剤の流れをレントゲン透視で観察し、最後にレントゲン撮影をします。造影剤には、水溶性のものと油性のものがありますが、最近では水溶性のものがこのんで用いられています。短時間で体内に吸収され、体に優しいためです。
検査の時期は、月経期間中は避けます。また、レントゲンを行う検査ですから、妊娠している可能性のある排卵後も避けます。従って通常は、月経終了後から排卵までの約1週間、基礎体温で言えば低温相の時期に実施します。

子宮卵管造影でわかること

卵管閉塞、卵管狭窄、卵管留水腫、卵管周囲の癒着など卵管の異常や、閉塞部分の位置もわかります。子宮腔の形、大きさ、子宮の形態異常、子宮粘膜下筋腫、子宮内膜ポリープなどもわかります。しかし卵管の内側にある繊毛や卵管采などの細かい部分の異常はこの検査ではわかりません。

子宮卵管造影の後に妊娠しやすい理由

卵管の中につまっている粘液のかたまりなどが、造影剤の注入により取り除かれて、卵管の通りが良くなるためと考えられています。従ってこの検査は、治療法としても応用されています。

医師からのひとこと

造影剤を子宮の中に注入する際に加える力により、痛みを感じることがあります。特に卵管の通りが悪い方は、子宮や卵管が膨らむために痛みを強く感じることになります。不妊症検査の中でももっとも痛いと敬遠されがちですが、熟練の医師が造影剤の注入を丁寧にゆっくり行えば、軽い痛みで済みます。全身の力を抜いてリラックスして受けていただくと短時間で終了します。

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