英ウィメンズクリニック

HANABUSA WOMEN'S CLINIC

理事長コラム

はなぶさコラムス

当院理事長 塩谷雅英が毎日の診療の中、見えてきたこと、皆様に是非お伝えしたいことなどをつづったコラムです。

第20回 17回目の体外受精治療 (2006年9月)

17回目の体外受精治療で妊娠できた患者様のお話をします。前の病院で10回の体外受精に挑戦されたのですが妊娠されませんでした。そして困り果てて当院を受 診されました。当院でも6回目まで不成功でした。綺麗な受精卵は育つのですが培養液の中では胚盤胞と呼ばれる200細胞くらいまでの発育が起こりません。 培養液がこの患者様の受精卵を育てるためには不完全である可能性が考えられました。本来受精卵が発育する場である卵管の中であればすくすくと育つ可能性が あると考えましたので、17回目の治療では受精卵を子宮の中ではなく卵管の中に移植したのです。するとなんと見事に妊娠できたのです。先日、無事に出産されたとのご報告を頂きました。受精卵の発育が停止してしまい体外受精治療が不成功に終わってしまう場合、あらためて卵管の重要性を認識させられました。卵 管の中に移植する方法はジフト法と呼ばれています。また、卵子と精子を卵管の中に移植する方法もあり、ギフト法と呼ばれています。通常の体外受精にて妊娠 が起こらない場合には考慮したい方法です。

執筆:院長 塩谷 雅英

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