英ウィメンズクリニック

HANABUSA WOMEN'S CLINIC

理事長コラム

はなぶさコラムス

当院理事長 塩谷雅英が毎日の診療の中、見えてきたこと、皆様に是非お伝えしたいことなどをつづったコラムです。

第21回 受精卵がお母さんと会話しているというお話 (2006年10月)

妊娠成立の過程において、卵巣から排卵された卵子と精子は卵管の中で巡り合い合体します。これが受精です。こうしてできた受精卵は卵管の中で育まれ成長しながらゆっくりと子宮の中に移動していきます。以前より、動物実験では卵管の中にある受精卵が信号を出し、子宮がその信号を受けて着床の準備を開始すること が確認されていました。ヒトの受精卵もお母さんと会話しているはず、そこで当院では2段階胚移植法を考案し高い妊娠率を達成してきました。そしてついにヒ トでも受精卵とお母さんが会話しているという証拠を見つけ11月の生殖医療学会で発表する運びとなりました。
受精卵とお母さんの会話
受精卵「お母さん、僕は(わたしは)いま卵管の中にいるよ。もうじき子宮の中に行くからよろしくね」
お母さん「はい、わかりましたよ。子宮のベッドをふかふかにして用意しておくから気をつけていらっしゃい」
現在はそのキーとなるファクターを検索中です。このキーファクターが見つかれば不妊治療は画期的に進歩する事になります。

執筆:院長 塩谷 雅英

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