英ウィメンズクリニック

HANABUSA WOMEN'S CLINIC

理事長コラム

はなぶさコラムス

当院理事長 塩谷雅英が毎日の診療の中、見えてきたこと、皆様に是非お伝えしたいことなどをつづったコラムです。

第38回 子宮筋腫と妊娠について(2008年12月)

子宮筋腫は子宮にこぶができる病気です。婦人病としてとてもありふれたもので、女性10人に1~2人は子宮筋腫があるといわれています。無症状のことが多いのですが、不正出血や過多月経、ひいては貧血などの症状が出現することもあります。また、妊娠との関係では、子宮筋腫の位置やサイズによっては不妊や流産、早産の原因となることがあります。多くの場合には、子宮筋腫が見つかってもすぐに治療の対象とはなりません。しかし、無症状でも直径8センチ以上である場合、あるいは貧血などのため健康に悪影響をおよぼしている場合や、不妊、流産の原因となっていると判断される場合には治療の対象となります。治療方法としては、ホルモン薬による保存的治療と手術で筋腫を取り除く外科的治療があります。また、手術には、子宮全体を取り除く場合と、子供さんの希望があるかたには子宮筋腫のこぶだけを取り除き子宮を残す方法、また開腹で行う場合、腹腔鏡で行う場合があります。

当院の考え

子宮筋腫の手術は安全でリスクの少ない手術ではありますが、身体的に負担が無いわけではありません。また、子宮筋腫の手術後の出産は帝王切開となることが予測されます。このような負担、リスクを避けるため、当院では子宮筋腫がある方でも、なるべく手術をお勧めしないで、子宮筋腫があるままで妊娠できるようにと考えております。この場合、無事に妊娠できても流産となったり、早産となったりするリスクは残ります。子宮筋腫が明らかに妊娠の妨げとなっている場合や、流産の原因となっていると判断される場合には手術をお勧めしております。

院長 塩谷 雅英

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