英ウィメンズクリニック

HANABUSA WOMEN'S CLINIC

理事長コラム

はなぶさコラムス

当院理事長 塩谷雅英が毎日の診療の中、見えてきたこと、皆様に是非お伝えしたいことなどをつづったコラムです。

第37回 原因不明不妊について(2008年12月)

今回は各種検査をしても原因がわからない「原因不明不妊」についてお話します。ベテランの医師でも1割くらいの患者さんの不妊原因ははっきりとわかりません。不妊の原因の中でも特に卵管の異常は見つけにくいものです。その理由は、卵管造影という「影」をみる検査が主流であるため些細な異常まで見つけることができないからです。腹腔鏡で直接卵管を見る方法もありますが、「管」である卵管の内部を見ることはできません。当院では卵管造影検査で通っていると診断された卵管でも、髪の毛のように細い卵管鏡で卵管の中を観察しますと、卵管の中が傷んでいるケースにしばしば遭遇します。「原因不明不妊」の場合、一般的には人工授精治療が選択肢となります。しかし、卵管の異常が隠れている場合、人工授精の妊娠率は低くなります。「原因不明不妊」と診断され途方に暮れている方々には、卵管の些細な異常が無いかどうか、もう一度見直してみることをお勧めします。卵管に異常が見つかった場合には、通水治療、日帰り卵管鏡手術、体外受精などが有効な治療となります。

院長 塩谷 雅英

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