英ウィメンズクリニック

HANABUSA WOMEN'S CLINIC

理事長コラム

はなぶさコラムス

当院理事長 塩谷雅英が毎日の診療の中、見えてきたこと、皆様に是非お伝えしたいことなどをつづったコラムです。

第5回 胚盤胞移植と2段階胚移植 (2004年12月)

今回は不妊症治療の中でも最も新しく、妊娠率を飛躍的に高める胚盤胞移植と2段階胚移植についてお話します。従来の体外受精では、体外で卵子と精子を受精 させ、受精卵が4細胞となったところで子宮の中に戻します。自然の妊娠では、まだ卵管の中にあるはずの受精卵を子宮の中に戻しますので、妊娠率に限界があります。そこで、受精卵を200~400細胞の胚盤胞となるまで培養液の中で育てから子宮の中に戻す方法が考案されました。これが胚盤胞移植です。胚盤胞 移植によっていままで妊娠できなかった方にも妊娠が成立しつつあります。しかし、胚盤胞移植では受精卵は培養液の中で育つため受精卵は自分の存在を母体に 知らせる信号を送ることができず、妊娠率は40~50%どまりです。そこで、5年前に当院の後藤栄医師が考案した方法が2段階胚移植です。まず4細胞期の 受精卵を子宮の中に戻し、残りの受精卵は体外で培養し胚盤胞となったところで、着床の準備が整った子宮の中へ移植するのです。妊娠率は60%と飛躍的に高 くなり、いままで妊娠できなかった方でも妊娠が可能となりつつあります。

執筆:院長 塩谷 雅英

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