英ウィメンズクリニック

HANABUSA WOMEN'S CLINIC

理事長コラム

はなぶさコラムス

当院理事長 塩谷雅英が毎日の診療の中、見えてきたこと、皆様に是非お伝えしたいことなどをつづったコラムです。

第61回 多嚢胞卵巣症候群(PCO)について(2011年8月)

PCO、あるいは多嚢胞卵巣症候群という言葉を聞いたことがある方、以外と少なく無いと思います。なんだか難しそうな病気、と思われるかもしれませんが、実は女性が10人いればお一人くらいがこのPCOなんです。生理不順の原因にも色々ありますが、殆どといって良いくらいこのPCOが原因です。ですから、PCOは病気というよりも「生理不順の体質」と言った方が正しいでしょう。このPCOでは、10代の頃は生理が順調にあるものの、20歳を過ぎたころから生理不順になる方が多く、他に、ニキビができ易くなったり、体重が増え易くなるという特徴もあります。ニキビや体重増加は、男性ホルモンの分泌が亢進することに原因しています。もちろん、男性ホルモンの分泌が亢進するといっても、男性の10分の1程度ですからご安心ください。PCOでは、生理不順になり、時には排卵が起こりにくくなることもあり、不妊症の原因にもなります。また、PCOの体質の方は、そうでない方と比べ、将来糖尿病になり易いことが指摘されています。さらに生理不順を放っておくと、子宮体がんのリスクが高まる事も指摘さています。PCOは、血液検査でホルモンを調べたり、超音波検査で卵巣を調べる事で診断されます。生理不順で悩んでいる方は、一度婦人科を受診されて、PCOかどうか調べてみると良いでしょう。

院長 塩谷雅英

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