英ウィメンズクリニック

HANABUSA WOMEN'S CLINIC

研究開発・学会発表

診療・治療

第9回日本生殖医療支援システム研究会

  • 当院で行っているオンライン胚培養士外来について
  • 2021年6月20日~(WEB開催)
  • 第9回日本生殖医療支援システム研究会
  • 古橋孝祐

生殖補助医療分野における胚培養士が備えるべき資質及び役割として、①不妊カップルの心情を理解する能力を持っていること、②生殖生物学上の基礎的な知見について理解していること、③配偶子、胚を正しく取り扱うことができること、④胚培養に関する基本的な原理ならびに手順を習熟していること、⑤胚培養の成績を常に監視するとともに、統計を取り、評価することができること、⑥生殖医療を取り巻く社会医学的環境を理解し、生命倫理に関して自覚をもっていることなどが挙げられる1)

実際の生殖補助医療の現場において、前述した資質と役割を担った胚培養士が積極的に患者へ情報提供することは非常に有意義であると考えられる。

そのため当院では、胚培養士が直接患者に情報提供できる場を設ける目的で、2011年6月に胚培養士外来を開設した。当院で生殖補助医療に携わるコメディカルの中においても、胚培養士は直接患者に接する機会は比較的少なかったため、患者対応に不慣れであるという状況もあった。また、開設当初は患者がどのような情報を必要としているのか分からず、戸惑うことも多かった。しかしながら、約10年間に渡り、胚培養士外来を通じて多くの患者と向き合うなかで当院の胚培養士は、多くの事を経験することが出来た。この経験は、培養室の中でのみ業務を行っていた場合では、体感することが出来なかった受精卵の先にある患者の思いを深く汲み取り理解することに繋がった。

近年では、胚培養士が患者へ直接情報提供を行う施設も増えてきており2)、このように胚培養士外来は、高度な知識と技術を備えた胚培養士が、医師や看護師、あるいはカウンセラーとはまた異なる視点・立場から治療内容を説明することで患者満足度の向上に寄与出来ていると考えられる。

今回、世界的なパンデミックとなった新型コロナウィルス感染症のため、当院でも対面診療を軽減させる試みとしてオンライン診療に対応することになった。本講演では、当院におけるオンライン胚培養士外来の現状について紹介していきたい。

 

【参考文献】

1) 久慈直昭・田中雄大・兼子 智・吉村泰典:精子の凍結保存法.日本哺乳動物卵子学会編,

生命の誕生に向けて,生殖補助医療(ART) 胚培養の理論と実際,pp.4-5,近代出版株式会社2005.

2) 岸田理英・菊地裕幸・山田健市・吉田仁秋:胚培養士による患者説明の最適なタイミング

-患者理解度向上を目指して‐ 日本不妊カウンセリング学会誌pp. 153-158 , 2017.

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