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研究開発・学会発表

診療・治療

不妊治療保険適用化以降の採卵症例における融解胚移植成績の推移について

  • 日本生殖医学会
  • 2025/4/28~5/1 東京国際フォーラム
  • 不妊治療保険適用化以降の採卵症例における融解胚移植成績の推移について
  • 一色 輝・江口素子・古橋孝祐・柴原浩章・岡本恵理・苔口昭次・塩谷雅英

[目的]

2022年4月から不妊治療の保険適用が開始され、患者の経済的負担が軽減されている。しかしながら、保険適用では胚移植の回数制限と年齢制限が設けられていることから、複数胚移植を望む患者が今まで以上に増加すること、そしてその結果、多胎妊娠率の上昇が懸念される。そこで保険適用前後における当院の胚移植個数ならびに多胎妊娠率の推移についてデータを解析したので報告する。

 

 [方法]

<BR>対象期間は保険適用前を2018年1月〜2019年12月まで、保険適用後を2022年6月〜2023年12月までとした。保険適用前に移植した7086周期をA群、保険適用後に移植した5562周期をB群とし、平均年齢、平均移植胚数、臨床妊娠率および多胎妊娠率を解析した。有意差検定にはχ²検定およびt検定を用いた。

 

[結果]

平均年齢(A群:37.0±4.5歳、B群:36.6±4.5歳)に有意差を認めた(P<0.001)。平均移植胚数(A群:1.173個、B群:1.179個)、臨床妊娠率(A群:38.6%、B群:40.0%)および多胎妊娠率(A群:4.0%、B群:3.9%)には有意差を認めなかった。

 

 [考察]

保険適用の開始前後で、平均年齢は有意に低下していた。保険適用が開始されたことにより治療を受ける患者の若年化の傾向が浮き彫りとなった。平均移植胚数は有意差を認めなかった。次に臨床妊娠率において有意差はないものの上昇傾向だった。多胎妊娠率においては有意差はないものの低下傾向にあった。しかしながら、今後移植回数の上限に達する患者が多くなることが予想され、複数胚移植、それに伴う多胎妊娠率の上昇が懸念される。今後もデータの継続的な観察が必要と考えられた。

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