研究開発・学会発表

11月のおはな

第56回 日本生殖医学会学術講演会・総会

学会名

第56回 日本生殖医学会学術講演会・総会

日・場所

平成23年12月8日~9日 パシフィコ横浜

タイトル

単一胚移植後の多胎妊娠の検討〜MDとDDの比較
Comparison between MD and DD in MZT after single embryo transfer

発表者名

山田 聡、片岡 信彦、 緒方 誠司、 向井 美紗、 橋本 洋美、 水澤 友利、
松本由紀子、岡本 恵理、 苔口 昭次、野田 洋一、 塩谷 雅英  


英ウィメンズクリニック

【目的】
複数胚移植によって妊娠率は上昇したが多胎の頻度も多く、周産期医療に多大な影響を及ぼした。そこで当院は2006年より複数胚移植の適応を厳格におこない移植胚を原則一個とした。そのため多胎率は2005年の20%前後から2009年以降2〜3%と低下している。一方、単一胚移植後の双胎(MZT)は従来から報告されており発生頻度は生殖医療では0.9〜2.0%に見られ自然界の0.4%にくらべ2〜5倍ほど高いと言われている。そこで今回は当院における2006.1〜2011.6までの単一胚移植後の多胎について後方視的に検討した。諸外国の報告に比べ単一胚移植後の多胎のうちDDの頻度が高かったのでMD群とDD群に分けて検討してみた。年齢、妊娠暦、ART適応、誘発方法、ART手技、移植方法、AHAの有無、融解時、融解後の受精卵のグレード、移植時カテーテル、子宮形態、妊娠経過、周産期予後などについてMDとDDの比較検討を行い報告する。

【対象】
当院で2006.1〜2011.6に施行した単一胚移植10944周期(初期胚移植4086胚盤胞移植6858)のうち妊娠した3353周期(臨床妊娠率30.6%)を対象とした。妊娠4週1日で妊娠判定を行い、膜性診断は妊娠5〜9週に行った。妊娠9週ころ高次病院に紹介とした。周産期転帰が不明な症例については、郵送にて紹介病院に問い合わせた。

【成績】
単一胚移植後の多胎は58例(1.73%)で、MDは31例(0.92%)、DDは23例(0.69%)、MM2例、2絨毛膜3羊膜を2例認めた。vanishing twinがMD2例、DD13例。自然流産はMD2例、DD2例であった。出生児はMDで38人(19例)、DDで21人(20例)。周産期予後はMDでTTTSが2例。早産(34週以前)が2例。PIHが4例。DDでは早産が1例。PIHが1例であった。

【結論】
従来の報告に比べ単一胚移植後の多胎のうちDDの頻度が多かった。また妊娠初期のvanishing twinになる頻度がMDに比べDDで多く見られた。