研究開発・学会発表

11月のおはな

第2回せとうちART研究会

学会名

第2回せとうちART研究会

日・場所

2019年9月1日(日)オークラホテル丸亀

タイトル

採卵時MⅠ卵の治療成績の検討

発表者名

石田詩織、松浦まき、古橋孝祐、岩﨑利郎、伊藤宏一、水澤友利、松本由紀子、苔口昭次、
塩谷雅英

【目的】

当院ではICSIにあたって、MⅡ卵を得た周期に同時に得られたMⅠ卵は原則培養を行っていない。GV卵あるいはMⅠ卵しか得られなかった周期では成熟培養を行い、ICSIを実施するがその成績は芳しいものでは無い。実際、採卵時MⅠ卵であれば、成熟培養後にMⅡ卵となってもその成績は不良である、という報告がある。その一方で、通常ICSI群と比較し遜色がない、とする報告もある。そこで、今回採卵時MⅠ卵の成績について検討した。

【方法】

検討1:  2017年9月~2018年6月にMⅠが変性卵とGVを除く卵子全体の30%以上にみられた周期を対象とし、裸化直後MⅡ卵(c-ICSI群)、MⅠからMⅡとなった卵(PM-ICSI群)の割合及び培養成績を比較した。

検討2: 2018年9~11月にMⅠがみられた全周期を対象とし、裸化直後MⅡ卵(c-ICSI群)とMⅠからMⅡとなった卵(PM-ICSI群)の割合及び培養成績を比較した。

【結果】

検討1:MⅠが30%以上であったのは148周期(40.1±5.1歳)でありMⅠからMⅡとなった卵は29.3%(72/246)であった。c-ICSI群及びPM-ICSI群の培養成績は、受精率(86.2% vs 66.7%)、分割率(92.9% vs 81.3%)、D5,D6胚盤胞発生率(44.2% vs 46.4%)であった。検討2:MⅠが認められたのは99周期(37.8±4.8歳)でありMⅠからMⅡとなった卵は23.7%(45/190)であった。c-ICSI群及びPM-ICSI群の培養成績は、受精率(84.5% vs 68.9%)、分割率(96.8% vs 90.3%)、D5,D6胚盤胞発生率(56.0% vs 23.8%)であった。

 

【結論】

PM-ICSI群は受精率、胚盤胞発生率においてc-ICSI群と比較し低かった。しかし、一定の胚盤胞発生率が得られたことから、裸化直後MⅠ卵であっても、成熟培養を行いMⅡとなった卵子に顕微授精することの有用性が示唆された。