英ウィメンズクリニック

HANABUSA WOMEN'S CLINIC

研究開発・学会発表

診療・治療

第45回 日本産科婦人科内視鏡学会・学術講演会

  • 外来で行う卵管鏡下卵管形成術の臨床成績について
  • 平成17年7月15日~16日 宝塚ホテル(兵庫県)
  • 第45回 日本産科婦人科内視鏡学会・学術講演会
  • 苔口 昭次、松永 雅美、渡部 純江、後藤 栄、塩谷 雅英 
    英(はなぶさ)ウィメンズクリニック

【発表の概要】

【目的】卵管性不妊患者に外来卵管鏡下卵管形成術(FT)をおこない妊娠までの期間について検討し、術後妊娠率について年齢別、卵管障害部位別、程度別、クラミジア感染の有無別、卵管内腔観察によりヒダ異常の有無別に検討する。

【対象】平成15年1月から平成16年12月までに当院にて卵管鏡下卵管形成術(FT)を実施した223例そのうち、子宮奇形、男性因子、FSH15mIU/ml以上(月経3-5日目)の不妊因子を除き、両側FTを施行し完遂できた206例である。

【方法】FT適応はHSGで卵管の狭窄、閉塞例である。外来静脈麻酔下でFTを施行、FT後4ヶ月以上の経過観察をおこなった。また、経過観察中はタイミング指導、通水治療、AIHを積極的にすすめた。

【結果】FT 完遂率(6cmまで)は97.2%(206/212)、FT後の妊娠率は34.5%(71/206)であり、FT後妊娠までの期間は平均3.9ヶ月(1~13ヶ月)であった。30~34歳と35~39歳までの年齢別の妊娠率に有意差はなかった。卵管障害部位別妊娠率は、峡部膨大部・峡部膨大部、間質部・間質部、間質部・峡部膨大部、采部・采部の各群に有意差はなかった。卵管障害程度別では、狭窄・狭窄、閉塞・閉塞、閉塞・狭窄の各群に差はなかった。クラミジア感染別では、陽性例の妊娠率27.5%(11/40)、陰性例42.9%(57/133)。卵管内腔の一部に正常と判断できた部位がある例とした場合、ヒダ正常所見有り群の妊娠率は48.4%(61/126)、ヒダ異常所見群では7.1%(4/54)(P<0.001)。

【結論】40歳未満の症例ではARTを選択する前に積極的にFTを試す価値がある。FT後は早期妊娠成立にむけて通水・AIHの治療を併施する事が望ましいと考えられる。卵管内観察で内腔ヒダに正常部分がなければ妊娠率は低いので早いステップアップも考慮したい。

診察ご予約は
こちら
さんのみや診療予約
loading