英ウィメンズクリニック

HANABUSA WOMEN'S CLINIC

研究開発・学会発表

診療・治療

第61回 日本産科婦人科学会学術集会

  • 遺伝子組換え卵胞刺激ホルモンと尿由来卵胞刺激ホルモンの第Ⅰ度無月経、無排卵周期症患者を対象とした第Ⅲ相多施設共同単盲検並行群間比較試験
  • 平成21年4月5日 国立京都国際会館
  • 第61回 日本産科婦人科学会学術集会
  • the Japanese r-hFSH Ovulation Induction Study Group


    松崎利也、矢内原巧、武谷雄二、吉村泰典、水沼英樹、苛原 稔、星合 昊、安藤一道、齊藤英和、藤井俊策、福田 淳、村上 節、丸山哲夫、百枝幹雄、石川雅彦、佐藤芳昭、小川隆吉、近藤芳仁、稲垣 昇、宮崎豊彦、倉沢滋明、池永秀幸、花岡嘉奈子、柴原浩章、角田 隆、横田佳昌、奥 裕嗣、福田愛作、塩谷雅英

【目的】
第Ⅰ度無月経、無排卵周期症患者(PCOSを含む)を対象として、排卵誘発における遺伝子組換えFSH(ホリトロピンアルファ、rFSH)の有効性について尿由来精製FSH(uFSH)と比較検討した。

【方法】
対象を無作為にrFSH群(129例)とuFSH群(136例)の2群に分け比較試験を行った。投与法として低用量漸増法を用いた。すなわち、消退出血の2-5日目からFSH751IUの皮下投与を7日間継続した。その翌日、卵胞径が11mm未満の場合は投与量を37.5IU増量し、一方卵胞径11mm以上18mm未満の場合は投与量を変更せず更に7日間継続した。投与中は超音波検査を週2回程度行い、1週間毎に投与量を調整した(最長28日投与)。卵胞径が18mmに到達した日にhCG5000IUを投与し、その6及び9日後に血中P4濃度を測定した。主要評価項目は排卵率(血中P4濃度≧5ng/mL)とした。なお、本試験はヘルシンキ宣言、GCP省令、薬事法等を遵守し、各施設のIRBの承認を得て実施した。

【成績】
rFSH群とuFSH群のそれぞれの成績は、排卵率(79.1%、82.6%)、卵胞径18mm到達率(90.7%、94.7%)、単一卵胞発育(33.3%、43.2%)、妊娠率(17.1%、14.4%)、卵胞径18mm到達までのFSH総投与量(959.29±553.32IU、845.70±432.88IU:平均±標準偏差)及び投与日数(12.9±5.0日、12.0±4.3日)、hCGキャンセル率(7.0%、7.6%)、有害事象発現率(53.5%、50.0%)のいずれにおいても2群間に有意差を認めなかった。また、排卵率の差(-3.51%)の片側97.5%信頼区間下限である-13.05%は△(本試験では-15%)を下回らなかった。

【結論】
第Ⅰ度無月経、無排卵周期症患者(PCOSを含む)に対しrFSH低用量漸増法は有用な排卵誘発法と考えられ、rFSHの有効性はuFSHと同等であることが明らかとなった。

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