英ウィメンズクリニック

HANABUSA WOMEN'S CLINIC

研究開発・学会発表

診療・治療

第7回 日本レーザーリプロダクション学会

  • 当院における不妊症患者へのLLLTの取り組みについて~妊娠例を中心にして~
  • 平成24年3月11日(日) アクロス福岡
  • 第7回 日本レーザーリプロダクション学会
  • 塩谷雅英、松本由紀子、豊和美、黒田泰史、井川雪水、田島里美、苔口昭次


    英ウィメンズクリニック

【目的】
LLLT(low reactive level lasertherapy)は低出力のレーザーを用いた治療であり、830mWの照射パワーで生体にレーザー光を照射することで、生体反応の変化を促す治療である。このLLLTは、血行促進作用、自律神経の制御作業、新陳代謝亢進作用を有することが報告されており、これらの作用を通じて女性の生涯を通じて生じえる様々な体調の変化や症状の緩和を期待出来る治療である。当院ではこのLLLTの効果に着目し、2009年9月より3名のLLLT専門スタッフを配置して不妊治療に応用し効果を実感している。そこで今回、当院でのLLLTの実際を紹介する。されに当院でLLLTを受けた患者のアンケート調査結果および妊娠例の解析について報告する。

【アンケート調査結果】
アンケート調査結果では、66.7%(22/33)の患者がLLLTにより何らかの良い効果を自覚したと回答した。患者が自覚した身体的変化としては、足腰の冷えの改善等の血流改善に関するものが多かった。腰痛が改善した、という回答も見られた。不妊治療に関する変化としては、受精卵のグレードが向上したと回答した患者が13.3%(4/30)あり、他にホルモン値の改善10.0%(3/30)、子宮内膜が厚くなった10.0%(3/30)、等の回答があった。LLLT以外の代替療法を併用している患者が90.9%(30/33)に見られた。代替療法としては漢方薬の内服やサプリメントの摂取が大半を占めていた。

【ART妊娠所為例におけるLLLTの効果】
LLLT後のARTで妊娠にいたった26例において、LLLT前と後の治療成績の変化を検討した。患者の平均年齢は38.5歳、LLLT前の平均ART回数5回であった。採卵個数、採卵卵子あたりの受精率、受精卵あたりの胚分割率はLLLT施行前と後で有意な変化はなかった。一方、LLLT後に、胚盤胞発生率、両行胚盤胞発生率において改善がみられる症例が得られ、さらに、胚のグレードの改善が8/16(50%)に認められた。また、LLLT後の胚移植で妊娠に至った例では、LLLT開始後早期の胚移植で妊娠にいたる傾向が見られた。また、LLLT後の妊娠例には胚グレードの低い症例も見られ、LLLTが胚の着床に促進的に作用した可能性が考えられた。しかし、LLLT前後の胚移植時の子宮内膜厚の検討では、LLLT前に11.0±1.5mm,LLLT後は10.3±1.5mmであり、両者に有意な変化はなかった。ART不成功例で、次のARTを計画していた患者のうち3例がLLLT後に自然妊娠にいたった。

【LLLTとSEET法(Stimulation of Endometrium-Embryo Transfer)併用の試み】
胚培養液上清には子宮内膜受容促進に関与する胚由来因子が存在することが報告されている。この胚培養液上清を子宮膣内へ注入することにより子宮内膜が胚受容に適した環境に修飾されることを期待し、胚盤胞移植に先立ち胚培養液上清を子宮膣内に注入する方法(SEET法)考案した。当院ではすでに3,000例以上の症例にこのSEET法を実施し、良好な成績を得ている。そこで、このSEET法とLLLTを併用することで相乗効果を期待できるかどうか検討を始めている。 

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