英ウィメンズクリニック

HANABUSA WOMEN'S CLINIC

研究開発・学会発表

診療・治療

第27回 日本受精着床学会総会・学術講演会

  • 移植胚盤胞の形態と患者年齢による妊娠率および流産率の予測
  • 平成21年8月6日~8月7日 国立京都国際会館
  • 第27回 日本受精着床学会総会・学術講演会
  • 田中里美、後藤栄、橋本洋美、松本由紀子、松永雅美、梅影秀史、苔口昭次、棚田省三、塩谷雅英


    英ウィメンズクリニック

【発表の概要】

 【目的】凍結融解胚移植周期の単一胚盤胞移植において、移植胚の形態と患者年齢を合わせて妊娠率と流産率の検討を行った。

 【方法】2006年1月~2008年11月に凍結融解胚移植周期で単一胚盤胞移植を行った1212周期を対象とした。胚盤胞(BL)を発生段階別(G1~G6)、内細胞塊と栄養外胚葉のgrade別(high、low)、患者年齢別 (A群34歳以下、B群35~39歳、C群40歳以上)に妊娠率と流産率の検討を行った。high gradeはGardner 分類のG3AAとG4以上のCを含まない胚、それ以外をlow gradeとした。

【結果】妊娠率と流産率は、G1のBLを移植した周期でA群31.3%(5/16)、80.0%(4/5)、B群17.9%(5/28)、40.0%(2/5)、C群0.0%(0/19)、G2でA群41.3%(26/63)、30.8%(8/26)、B群42.2%(27/64)、37.0%(10/27)、C群18.2%(4/22)、25.0%(1/4)、G3でA群52.6%(71/135)、11.3%(8/71)、B群46.0%(69/150)、17.4%(12/69)、C群28.6%(14/49)、42.9%(6/14)、G4でA群70.8%(240/339)、10.0%(24/240)、B群53.1%(136/256)、14.7%(20/136)、C群43.9%(18/41)、38.9%(7/18)、G5でA群73.3%(11/15)、18.2%(2/11)、B群81.8%(9/11)、22.2%(2/9)、C群33.3%(1/3)、0.0%(0/1)、G6でA群100%(1/1)、100%、B群C群該当なしであった。妊娠率はBLの発生段階が進む程高くなった。発生段階が同じでも年齢が高くなる程妊娠率は低く流産率は高くなる傾向を認めた。High gradeの妊娠率は、G4でA群70.1%(216/308)、B群55.5%(126/227)、C群46.9%(15/32)、low gradeではG4でA群77.4%(24/31)、B群34.5%(10/29)、C群33.3%(3/9)でありB群とC群では同じ発生段階でもhigh grade胚より妊娠率が高かった。

【結論】BLの形態評価と患者年齢を合わせた検討より妊娠率及び流産率が示された。これにより、単一胚盤胞移植を行う患者に対しより明確に予測出来る妊娠成績を提示でき臨床の一助となりうる。

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