英ウィメンズクリニック

HANABUSA WOMEN'S CLINIC

研究開発・学会発表

診療・治療

第47回 日本哺乳動物卵子学会

  • 二段階胚移植においてDay5に桑実胚を移植した周期の成績―Day6胚盤胞との比較―
  • 平成18年5月27日~28日 シェーンバッハ・サボー(東京都)
  • 第47回 日本哺乳動物卵子学会
  • 小森 江利子、後藤 栄、橋本 洋美、泉 陽子、吉村 由香理、笠原 優子、江口 素子、田中 里美、藤澤 弘子、古橋 孝祐、水田 真平、山口 美奈、渡部 純江、松永 雅美、姫野 清子、棚田 省三、苔口 昭次、塩谷 雅英 
    英(はなぶさ)ウィメンズクリニック

【発表の概要】

【目的】
二段階胚移植においてDay5での胚移植を施行する際には、胚盤胞に発生した胚を選別し移植を行う。しかしDay5に胚盤胞に発生した胚が得られない症例では、二段階目の移植としてDay5で桑実胚が得られればそれを移植するか、あるいはDay6まで培養を継続しDay6で胚盤胞が得られればその胚を移植に供している。そこで今回我々はDay5で胚盤胞が得られなかった症例に対し、Day5で桑実胚を移植するかあるいはDay6まで培養を継続し胚盤胞を移植するか、どちらの妊娠成績が良いかを後方視的に検討した。

【方法】2000 年3月~2005年12月28日に当院において二段階胚移植を行った周期のうちDay5には胚盤胞に発生せずDay5に桑実胚移植をした40周期(M群) と、Day6に胚盤胞を移植した223周期(B群)について検討した。両群ともDay2又はDay3では1個又は2個の初期胚を移植した。さらに両群をサブグループとして、Day2又はDay3に初期胚を1個移植しDay5で桑実胚を1個移植した19周期(M-Ⅰ群)、Day2又はDay3に初期胚を1個移植し、Day6にて胚盤胞を1個移植した67周期(B-Ⅰ群)に分け、それぞれ検討を行なった。

【結果】
平均年齢はM群では37.4歳、B群では34.9歳であり平均ART回数は、M群では2.7回、B群では2.3回であり有意差は認めなかった。移植当たりの妊娠率は、M群では17.5%(7/40)、B群では26.0%(58/223)であり有意差は認めないもののB群で高い傾向が認められた。更に、M-Ⅰ 群では平均年齢が37.2歳、B-Ⅰ群では35.0歳、平均ART回数は、M-Ⅰ群では2.9回、B-Ⅰ群では2.0回であり有意差は認めなかった。移植当たりの妊娠率は、M-Ⅰ群では15.8%(3/19)、B-Ⅰ群では23.9%(16/67)であり有意差は認めないもののB-Ⅰ群で高い傾向が認められた。

【結論】
二段階胚移植において、Day5に胚盤胞が得られない症例では、Day6まで継続培養し得られた胚盤胞を移植する方が、Day5に桑実胚を移植するより高い妊娠率が得られる事が示唆された。今後もさらに詳しく検討していく考えである。

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