英ウィメンズクリニック

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研究開発・学会発表

診療・治療

低乳酸培養液を用いた胚培養成績の比較検討

  • 第42回 日本受精着床学会
  • 2024/8/18~19 グランキューブ大阪
  • 低乳酸培養液を用いた胚培養成績の比較検討
  • 籠橋茜、阿部礼奈、角本知世、古橋孝祐、伊藤宏一、岡本恵理、苔口昭次、塩谷雅英      

【目的】

富士フイルム和光純薬社のCSCM-NXは、乳酸濃度が低濃度であることが特徴の培養液である。今回、当院にて従来使用していた培養液及びCSCM-NXの培養・妊娠成績を比較検討したので報告する。

【方法】

検討1:2022.10~2023.3に採卵を行った117症例(1174個)について、cIVFは回収卵数7個以上、ICSIはMII卵数4個以上を対象とした。cIVFは媒精4時間後から、ICSIは穿刺後からCSCM-NX(CN群)とA社のB培養液 (B群)にランダムに分けてsibling培養し、受精率・正常受精率・分割率(D2)・分割期良好胚率(D2)・胚盤胞発生率(D5)・良好胚盤胞率(D5)を比較した。分割期良好胚はVeeck分類の4cellG2以上、良好胚盤胞はGardner分類のG3BB以上とした。

検討2:2022.11~2023.9に単一凍結融解胚盤胞移植を行った121周期を対象とし、妊娠成績を比較した。

【結果】

検討1:検討対象の妻平均年齢は34.5±4.8歳であった。CN群とB群の培養成績は、受精率(83.6% vs 84.5%)、正常受精率(76.2% vs 77.7%)、受精卵当たりの分割率(90.9% vs 93.3%)、分割期良好胚率(50.9% vs 55.9%)、継続胚当たりの胚盤胞発生率(60.9% vs 54.5%)となり、両群に有意差を認めなかったが、胚盤胞当たりの良好胚盤胞率(61.1% vs 50.8%)、受精卵当たりの良好胚盤胞率(33.8% vs 25.8%)はCN群で、有意に高くなった(P<0.05, P<0.01)。

検討2:CN群とB群の移植時平均年齢はそれぞれ33.6±4.2歳と34.9±4.8歳で有意な差は認めなかった(t検定)。妊娠成績は、化学妊娠率(68.7% vs 38.9%)、臨床妊娠率(56.7% vs 33.3%)、心拍陽性率(52.2% vs 24.1%)となり、CN群で有意に高くなった(P<0.01)。流産率は(13.2% vs 33.3%)となり、両群に有意な差は認めなかった。

【考察】

低乳酸培養液を使用することで良好胚盤胞率が有意に上昇し、その有用性が示唆された。妊娠成績においてはCN群で有意に高い結果となったが、今後も継続して検討していく必要がある。

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