英ウィメンズクリニック

HANABUSA WOMEN'S CLINIC

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研究開発・学会発表

診療・治療

採卵あたりの生検胚数が少ない場合のPGT-Aの有効性について

  • 第29回 日本IVF学会
  • 2026年9月26日~27日 城山ホテル鹿児島
  • 採卵あたりの生検胚数が少ない場合のPGT-Aの有効性について
  • 國定七佳1)・中原恵理1)・大田奈実1)・野村瑠莉1)・古橋孝祐1)・苔口昭次1)・岡本恵理1)・江夏イーシェン1)2)・柴原浩章1)・塩谷雅英1)
    1) 英ウィメンズクリニック 2)ENA山下ウィメンズクリニック

【目的】当院では、反復着床不全や反復流産、年齢因子などの適応を有する患者を対象にPGT-Aを実施しているが、適応患者の中には、採卵あたりに生検可能な胚数が少ない症例も少なくない。本研究では、採卵あたりの生検胚数に着目し、生検可能胚数の違いがPGT-Aの有効性に及ぼす影響について検討することを目的とした。【方法】
2020年5月~2025年4月にPGT-A予定で採卵した484周期を対象に、採卵周期あたりの生検実施数別に「検討Ⅰ:1個以上の正倍数性胚またはモザイク胚を得られた割合」、「検討Ⅱ:採卵周期あたりの臨床妊娠率、流産率、妊娠継続率」について後方視的に検討した。各群の周期数は、生検0個(n=137):28.3%、①1個(n=126):26.0%、②2個(n=91):18.8%、③3個(n=67):13.8%、④4個以上(n=63):13.0%であった。採卵時平均年齢は41.1±2.8歳。①〜③群では年齢に有意差はなく、④群は①〜③の各群に比べ有意に若かった(p<0.001)。次に、「検討Ⅲ:同一期間内で胚盤胞1個を凍結できたPGT-A実施群(121周期)と非実施群(194周期)の採卵周期あたりの臨床妊娠率、流産率、妊娠継続率の比較(採卵時41歳)」を行った。

 

【成績】検討Ⅰ:正倍数性またはモザイク胚を得られた割合は①26.2%(33/126)、②46.2%(42/91)、③56.7%(38/67)、④77.8%(46/63)であり、生検可能胚盤胞数が多いほど正倍数性またはモザイク胚を得る可能性が高くなった。検討Ⅱ:臨床妊娠率:①8.3%(10/121)、②18.7%(14/75)、③32.7%(16/49)、④46.9%(23/49)、流産率:①0.0%(0/121)、②2.7%(2/75)、③6.1%(3/49)、④6.1%(3/49)、妊娠継続率:①8.3%(10/121)、②16.0%(12/75)、③24.5%(12/49)、④44.9%(22/49)。臨床妊娠率および妊娠継続率は生検数が多いほど良好な傾向となり、流産率に有意差はなかった。
検討Ⅲ:臨床妊娠率はPGT-A群8.3%(10/121)vs 非PGT-A群20.1%(39/194)(p<0.01)、流産率は0.0%(0/121)vs 8.8%(17/194)(p<0.001)、妊娠継続率は8.3%(10/121)vs 11.3%(22/194)(N.S.)であった。臨床妊娠率と流産率は非PGT-A群で有意に高く、妊娠継続率に有意差はなかった。

 

【結論】 生検胚数が少ない場合のPGT-Aは移植可能胚を得られないリスクは高まるが、流産率の低減には効果的であった。また、臨床妊娠率は非PGT-A群で有意に高いが、妊娠継続率に差がなく、PGT-Aが流産を回避することで、妊娠継続に寄与している可能性を示唆された。実施判断は、流産リスク低減のメリットと移植機会の損失・費用等のデメリットを、患者の価値観に基づき検討する必要がある。

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