英ウィメンズクリニック

HANABUSA WOMEN'S CLINIC

研究開発・学会発表

診療・治療

日本受精着床学会雑誌

  • 卵管水腫に対する処置方法別の移植後妊娠率
  • 25巻 第1号 2008年
  • 日本受精着床学会雑誌
  • 江口 素子、後藤 栄、吉村 由香理、橋本 洋美、松永 雅美、苔口 昭次、塩谷 雅英
    英ウィメンズクリニック

【要旨】

卵管水腫に対する処置方法別に胚移植後の妊娠率を比較した。 卵管水腫合併ART患者 67 症例 131 周期を対象とした。胚移植に先立ち卵管水腫に対する治療を行わずに移植を施行した 95 周期を無治療群,移植直前に水腫内容液を穿刺吸引した 20 周期を吸引群,水腫卵管を切除した後に移植をした 16周期を切除群とした。 移植周期あたりの妊娠率は無治療群
31.6%,吸引群 20.0%,切除群 56.3%となり有意差は認めなかったが切除群で高率であった。累積妊娠率は無治療群で1回目 22.1% , 2回目 27.4% , 3回目 30.5% , 4回目 31.6% , 5回目 31.6% , 6回目31.6% であった。 吸引群で1回目10.0% ,2回目10.0% , 3回目 15.0% , 4回目 15.0% , 5回目 15.0% , 6回目 20.0%であった。切除群で1回目 43.8% , 2回目 56.3%であり切除後3回以上の移植を施行した例はなかった。本研究では水腫に対する治療をしなくても妊娠は成立するが3回の移植までに妊娠しない場合、それ以後無治療では妊娠成立は困難であり、卵管切除術の施行が望ましいことが示唆された。水腫内容液の吸引による有用性は認めなかった。

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